■ 信頼にたる建築家とは? ■
建築設計事務所を主宰して以来つくづく考えさせられる事があります。
第一に、
クライアントと建築家との信頼関係についてです。
本来、建築家はクライアントの利益を保護する立場にある訳ですが
設計監理を依託され、素人のクライアントに変わって専門的知識をもって建築行為を行い、
クライアントから業務報酬を得るのですから、
客観的立場に立ちながらもクライアントの利益保護を行わなければならないと私は思っています
その事をクライアントにはなかなか理解してもらえないのが現状のように思われます。
建築行為に対しては素人のクライアントが唯一頼りになるのは、
建築の設計監理を依頼した建築家のはずですが、
本当に信頼をして設計監理業務を委託しているのだろうかと
疑問を感じてしまうことが良くあるのです。
勿論、クライアントにとって建築家の技能等を見分けることは
非常に困難であるということは承知の上での事なのですが
少なからぬ金額をその建築家に任せるのですから、相当慎重でなければならないはずです。
そして、
その建築家が信頼にたる人物であるかどうかを色々な視点から見極める必要があります。
この世の中、建築家と称してブローカーまがいの人物も結構存在していますから。
第二に、
建築設計監理の業務を簡単に考えているクライアントが多いことです。
『 設計にかかる費用なんて紙と鉛筆代だけみたいなものでしょう! 』だとか
『建設業者だと設計料なんて必要ないのに、建築家に頼めば設計料がもったいないでしょう!』
等、数え上げたらきりがないほど
設計監理業務に対して理解されていないのが現状だと思います。
勿論、建築家側に問題が無いという訳ではありません。
クライアントから、〇〇〇〇設計事務所では〇%なのに、
もっと安くしてほしいと頼まれて簡単にダンピングしてしまうところがあります。
自分で自分の首を閉めているわけです。
実はここに大きな落とし穴がある事をクライアントは知らないのです。
クライアントにとって唯一の味方である建築家の首をクライアント自らが閉めている場合や、
建築家がそれに甘んじざるを得ない状況があるのです。
クライアントの利益を守る建築家の利益は、誰が守ってあげるのですか!
正当な業務報酬をクライアントが確保しない場合に不幸の始まりがあるのです。
そして、建設業者だと設計料は無料だと言うのは真っ赤な嘘です。
見えないところに隠されているはずです。